フェイクだ何だと言われてきたが、気づいてみるとアルバム『エンプロイメント』はイギリスで百万枚のセールスを記録し、何とオアシスの絶頂期よりもCDを売ってしまって、本当にイギリスのロックの王様になったカイザー・チーフス、そんなバンドが日本でどんなライブをするのか楽しみで仕方がないですが、そんな飛ぶ鳥も落とす勢いのバンドがどんなライブをするかって、とんでもないことにになるのは間違いなしだけど、ヴォーカルのリッキーにインタビューしてみました。
大成功のイギリスのツアーはどうでしたか?
「自分たちがビッグに成ったのを実感出来てうれしかったよ」
ここまでの大成功を手に入れたのは何故でしょう?
「うーん、それはぼくたちがベストだから(笑)」
(笑)でもカイザー・チーフスになる前、同じメンバーで5年間もの不遇の時代があったじゃないですか?
「9年間だよ。やっぱりその頃のぼくらはよくなかったんだと思うんだ。だから誰もぼくたちのことを気にもかけてくれなかった。ぼくたちがよくなったからこ
そ、こうしてみんなが注目してくれるように成ったんだと思う」
音楽性を変えたから売れたとかそういうことじゃないんですね。
「その通り。9年間で色んなことを学んだんだ。それとやり続ける情熱を持つ事だね。そうするといつか報われるんだ。」
日本のライブが終われば、1万2千人規模のもっとビックなツアーが待っていますね。
「そうだ。日本のポリシックスがサポートしてくれるんだ。3年前にTVで彼らのライブを見て、世界で一番エキサイティングなバンドだと思ったよ。次の日スタジオに言って昨日TVでポリシックス見たかいと行ったら、他のメンバーもそのTVを見ていて、みんなでポリシックスみたいな曲を作ろうぜと言って作ったのが『サタディ・ナイト』なんだ。だからポリシックスにはありがとうと言いたいんだ」
凄いですね。ポリシックスがこの話を聞いたら大感動ですよ。ぼくも日本のバンドが海外のバンドに影響を与えるなんて誇りに思います。でもこの新しいツアーの所為でセカンド・アルバムの録音を延期したんですよね?
「うん、セカンドの録音は夏にすることにしたんだ。今は成功を楽しもうかと、『エンプロイメント』の曲を1万人ものファンと一緒に歌いたいから。そして『エンプロイメント』を作る前の無名なぼくらに戻ったような気持ちで新しいアルバムに向かおうと思っている」
次のアルバムもステファン・ストリートに成るんですか?
「まだ、だれにプロデュース頼むか決めてないんだ」
『エンプロイメント』はとても英国的なアルバムでした、こうして英国で成功を納めたんだから次はアメリカのマーケットを意識したプロデューサーになるんでしょうか?
「そんなことは絶対にしないと思うよ。ぼくらは自分のやりたい音楽を好きにやっているだけだから。色んな人たちがこうしろああしろって言ってきたけど、ぼくたちは一度もそれに従ったことはない、いつも自分たちの意思を通してきた、それがカイザー・チーフスだ」
アメリカでも反応はいいみたいだし、なぜここまでの成功を手に出来たのでしょう? 「モーダン・ウエイ」で歌われているように“今までの音楽の歴史を全部盗って、自分たちのものにするぞ”というあなた達のアイデアが勝利したんでしょうか?
「ぼくたちの曲には何百というアーティストの影響が入っているんだ。そういうのを一つにするのは難しそうだけど、とにかくそういった要素を全部ナベにいれて、どういった料理が出来るかみてみることにしてるんだ。ぼくたちが思うに、デヴィッド・ボウイに影響されているんだっていって曲を作っても、デヴィッド・ボウイみたいな曲にしかならないだろ」
“君のことが嫌いになっていく、でも君の両親はぼくのことを気にいっている”「エブリディ・アイ・ラブ・ユー・レス・アンド・レス」みたいなユーモアある曲もあなたたちの魅力ですね。
「ユーモアはとても重要だと、思うよ。シリアスになるよりも。ぼくの好きなバンドはいつもどこかにユーモアがあったからね。それにぼくらがいる音楽業界って、突き詰めて考えると、えぐい世界だから、そんなとこにいてもまだユーモアを持ててるって、ぼくたちまだ大丈夫だなと思うよ」
でもイギリスのバンドはシリアスになりがちですよね。
「シリアスになることが悪いことだとは言ってないよ。でもぼくはそういう風には出来ないというだけ」
リヴァティーンズのピーター・ドハーティーなんて問題外ですね。
「人は自分の好きなように生きればいいと思う。ピーターはそうやって生きているんだと思う。両親のことを考えるとぼくはあんなことは絶対に出来ない」
あなたたちのマネジャーは元ジョニー・サンダースのマネジャーじゃないですか、ジャンキーでいることの大変さを色々聞いていると思うんですけど。
「毎日、新しいジョニー・サンダースのエピソードを聞かされるよ。笑える話だけど、何個かは本当にゾッとする話もある」
真のアーティストになるためにはあそこまでしないとだめなのかと思いますか?
「今の時代はそんなの必要はないんじゃないかな。ぼくらはぼくたちの姿のままで満足しているよ」
アルバムは100万枚を売りましたが、残念ながらマキューリー・アワーズは見逃しましたね。
「取らなくってよかったと思ってるよ。『エンプロイメント』は十分なセールスをしたし、アンソニー・ジョンソンのようなまだイギリスでブレイクしていないアーティストが注目されるきっかけになるのはいいことだと思う」
あなたたちと同じ事務所のオーディナリー・ボーイズはあなたたちほどの成功を手にしてませんね。
「うん、そうなんだ。でもぼくたちは実はオーディナリー・ボーイズに助けられて、レコード契約とか出来たんだ。今のぼくたちがあるのはオーディナリー・ボーイズのお陰だと思っている。だから彼らに早く僕たちを蹴飛ばして欲しいと思っている。そうしたらぼくらもまた蹴飛ばすから、一生いいライバルでいたいね」
何かいい話ですね。日本公演楽しみにしてます。


