FEATURE-LIVE REPORT

GRAPEVINE

02.18.THU & 02.19.FRI
GRAPEVINE
SOMETHING SPECIAL

<ゲスト>
02.18.THU→Schroeder-Headz
w/近藤康平・土井昌徳(HERE.)【Live Painting & Visual Effects】
02.19.FRI→Suchmos

Text by 中山夏美

感情が込められた歌声は、センチメンタルな気持ちを思い出させてくれた

GRAPEVINEが主催する「SOMETHING SPECIAL」が2月18、19日に2DAYSで行なわれた。
1日目のゲストアクトは、Schroeder-Headz。2日目はSuchmosだ。
Suchmosが終わり、会場にはまだ、余韻が漂っている。勢いのあるバンドだけあって、その盛り上がりはオープニングアクトとしては、もったいないほどだった。
しかし、『Big tree song』の始まりを告げる、ギターの音が鳴り、田中が「聴こえるかい」と歌い始めると、先ほどまで残っていた余韻は、一気にGRAPEVINEのものと変わっていた。サビ前の「かなしみはこうやって 鳴らした手で飛んでった」という歌詞のときには、オーディエンスが一斉に合わせて手拍子を始める。1曲目にして、オーディエンスとGRAPEVINEの間に繋がる、ひとつの想いが見えた気がした。
田中が「どうも、GRAPEVINEです」と軽く挨拶したあと、『TOKAKU』、最新曲『EAST OF THE SUN』と曲を続けていく。4曲目は、田中がアコギからエレキギターにチェンジし、『MAWATA』を。5曲目の『BABEL』では、高音とハスキーボイスを使い分け、田中の音域の広さを感じさせる。ギターソロで始まった『SPF』に続き、7曲目に『エレウテリア』が歌われると、会場中が田中を食い入るように見ているのがわかった。それぞれが、彼の歌を通して何かを思い出しているように、せつなさや感傷的な気持ちで溢れている。絡みつくようなアンサンブルと流れるように美しいメロディー。そして、田中の色気のある歌声。この日1番の大きな拍手が彼らに送られていた。
『Evil Eye』、『MISOGI』とテンポのいい曲が続くと、オーディエンスが激しく踊り出した。ステージ後方からライトが照らされ、あやしく光輝くなか『CORE』を歌い、ダークな世界へと連れていく。田中も西田も体を揺らし、ノリノリでライブを盛り上げていた。
そして最後に歌うのは『Everyman,everywhere』。どこまでも遠く、伸びる田中の声。彼が歌詞ひとつひとつに気持ちを込めているのが伝わる。一緒に歌うオーディエンスたちも、彼に感情移入しているように見える。どこからか、自分のなかにセンチメンタルな想いがこみ上げてきた。隣にいた女性が泣いているがわかった。いつまでも止まない拍手。次第に大きくなっていくオーディエンスの気持ちを乗せた拍手は、止まることがなかった。
アンコールでは、SuchmosのボーカルYONCEも登場。『11%MISTAKE』をYONCEがメインになって歌い上げた。オープニングアクトですばらしいライブを見せた後なこともあり、GRAPEVINEファンもすっかり彼を受け入れている様子だ。本気の最後は、Suchmosのメンバーも全員がステージに上がり『My Ever Changing Moods』を大合唱。田中の「楽しく終わろう」の言葉通り、オーディエンスも一緒になって、大合唱している。長年一緒にやってきた大人数バンドのような息の良さに盛り上がりは絶頂!
オーディエンスの拍手に応えるように田中が深くお辞儀をしていた。彼らがステージを去ってからも、その大歓声はしばらく続いていた。

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