FEATURE

REVIEW

推理作家ポー 最期の5日間

『推理作家ポー 最期の5日間』

[label: /]

Amazon

絶対見たらあかん。DVDになっても。

twitter facebook

文:久保憲司

 シャーロック・ホームズの映画、TVドラマがおもしろいから、エドガー・アラン・ポーに関する映画もおもしろいだろうと思って、見に行ったんですけど、ずっこけました。最後で犯人が「驚いたか」と言った時は、「お前誰やねん」とおもわずツッコんでしまいました。
 シャーロック・ホームズの映画が当っているから、作られた映画なんだろうな。でも、シャーロック・ホームズの映画はこの映画の何倍もお金がかかっていて、すごい脚本とかねられている。うーん、残念。せっかくいいネタなんだから、シャーロック・ホームズの映画のチームにリメイクしてもらいたい。
 シャーロック・ホームズの映画の楽しみのひとつは、百年前のミステリアスなロンドンが見れるということだと思うのだが、この映画だと、そんな部分も全然弱かった。この頃のアメリカと言えば、絶対ロンドンよりワイルドなはずなのにだと、リサーチが足りないでしょう。そのへんは『リンカーン/秘密の書』に期待するけど、これ観た後だととっても不安になる。
 シャーロック・ホームズの映画同様、エドガー・アラン・ポーの小説が随所に出て来て、エドガー・アラン・ポーの小説が好きな人は、ちょっとうれしくなるけど、芯になるものが何もない。エドガー・アラン・ポーのキャラ設定をもっとちゃんとしていたら、もっとおもしろい映画になったのに。エドガー・アラン・ポーは本当に死ぬ時にこの映画のように「レイノルズ」という意味不明の名前を連呼していたそうだし。
 まっ、仕方がないんで、エドガー・アラン・ポーの小説読み返します。そして、今知ったのですが、ルー・リードの『ザ・レイブン』はポーの小説にインスパイアされていたんですね。聞いてみます。

http://www.movies.co.jp/poe5days/

RECENT REVIEW

REVIEW TOP

RECENT REVIEW

REVIEW TOP