FEATURE-REVIEW

Oui Oui Si Si Ja Ja Da Da

MADNESS

Oui Oui Si Si Ja Ja Da Da


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文:久保憲司

みんな解散後のマッドネス、全然聞いてないでしょう。実は凄くいいんですよ。

 マッドネスの新作がいい。マッドネスなんてベストを聞いていたらいいと思っていたら大間違いだった。
 大人のロック、大人というか、人生終わりかけのロック、でも、まだちょっと頑張るよという感じが伝わってくる。英語なんで何を歌っているのか分からないんだけど、たぶん、そういうことを歌っているんだろうなというのが分かる。英語が分からなくっても、誰もが分かると思う。こういうのがいい音楽、いい芸術だなと思う。
 窓の外の夜空を見ながら、「ああ人生色々あったな」と思い出しながら歌っている感じ。
 ジョン・レノンの『スターティング・オーヴァー』は40歳になったジョンが”オレも色々あったけど、今こうして、何とかやっているよ。そっちはどうだい、上手くやっているかい”と歌ったアルバムだった。
 このマッドネスの新作は50歳くらいの歌、もう全部やったよって感じ。友達も先輩も何人か死んだよ、別れた彼女や嫁さんも2人や3人じゃないという感じ。
 でも、何だろう、奥の方から、まだちょっと頑張ろうかなというのが聞いてくる感じがする。それはサグスの声がまだどことなく若々しくって、魅力的なだけかもしれない。しかし、サグスの歌声は独特でいいですね。
 当時の熱い思いを今も僕たちにぶつけてこようとするスペシャルズのライブとは違った、マッドネスの新作を楽しんで見てください。きっと若い人にも分かるはず、いや、もう準備をしといた方がいいですよ。準備を忘れていた48歳のポンコツが言うのも何ですけど。