FEATURE-REVIEW

MINT CONDITION

Suchmos

MINT CONDITION


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text by 上杉江美

夏、海、ドライブ、茅ヶ崎、サチモス

 暑い夏の始まりと共にSuchmosの新作『MINT CONDITION』が届いた。昨年7月に発売された『THE BAY』はまさに名盤。多くの音楽ファンを虜にした彼らは、今ではフェスには引っ張りだこ、ライブをすればチケットは即完売。最もチケットが取れないバンドとして知られている。
 
 今作の4曲は、愛おしくてセクシーで、ヘルシーにエモーショナル。1曲目の“MINT”はスケーターである彼ららしく、まるでスケボーに乗っているような気持ち良さ。そのメロディーは心が割れそうな程に幸福感を抱かせる。続いてライブで大盛り上がりをみせる “DUMBO”で最高潮にテンションが上がったところで、しっとりとした“JET COAST”、インスト曲の“SGS3”と続く。後半は舞台が変わったように夕暮れ〜夜の海が似合う雰囲気を醸し出していて、1言では表せない、情緒豊か、情景豊かな1枚になっている。

 Suchmos とインターネットで検索すると、おしゃれというワードが多く見られる。確かに彼らの曲もファッションもおしゃれでかっこいいが、中指を立てている彼らの精神を見逃してはいけない。男らしくて、素直で、鬱憤も不満も隠さず、飾らない。それでいて自分達の音楽と東京に染まらない素のスタイルを愛し、自信をもっている。Suchmosがこれだけ多くの人を魅了する理由の1つとして、自分達の音楽への自信が楽曲やライブを通して伝わってくることがあげられるだろう。“DUMBO”に「アマチュアもプロも変わんないね」という歌詞があるが、まさに言葉が表す通り、1度Suchmosを体感してしまえばその堂々としたパフォーマンスに圧倒させられるはずだ。また、アルバムのタイトルにもなっているミントコンディションとは新品同様の状態のことを表すが、これも10年後20年後も新品のように心を踊らせるであろう自分達のかっこいいサウンドへの自信のように思える。

 
Suchmosの音楽を言葉やジャンルで括るのはばかげたことだ。彼らは色鮮やかで、多様で、自由で、何の括りもないのだから。新しい曲が増えるごとに私達の期待と興奮を高めるSuchmos。これからどんな景色をみせてくれるのだろう。ぼーっとしていたら置いて行かれそうだ。

〈公演情報〉
10.28.FRI & 29.SAT
Suchmos
TOUR MINT CONDITION

10/28公演詳細はこちらから
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