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LIQUIDROOM 4th ANNIVERSARY“UNDER THE INFLUENCE”

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照明が消え、まず現れた彼らを見て、客席から漏れたのは歓声よりもどよめきだった。
「もしもーし、NICO Touches the Wallsと申します!」

戸惑い気味の客席を力強くまとめ上げるのは『THE BANGY』。ドラム対馬が創り出す曲の輪郭が心地よい。彼がコーラスを担うことでマイクから解放され、立ち位置が固定されないギター古村とベース板倉が自由に存在感を示す。
『image training』『そのTAXI,160km/h』できっちりと力量を見せ付けた後、「初めて演奏する」『夏の雪』。こんなにストレートなバラードなのに、ちらつく渋さや哀愁に引きこまれてしまう。
『武家諸法度』では各パートのソロが披露されたが、ギターはもちろん、ベースのソロでここまで惹きつける「若手バンド」が他にあるだろうか。NICO Touches the Wallsの圧倒的な存在感は、手の届かないステージに向かって手をのばすことの快感を教えてくれる。

1.THE BUNGY
2.image training
3.そのTAXI,160km/h
4.夏の雪
5.Broken Youth
6.武家諸法度
7.(My Sweet)Eden

幕が開く。2番手はtacica。彼らのステージでは、紡ぎ出す音だけでなく、音の隙間、静寂までもが饒舌だ。それは、スリーピースのバンドとして、各々の関係が完成しているからだろうか。そして、たった3人で創り出しているとは信じられないスケール感を味わわせてくれる。
『クローバー』に至っては、その静寂を破ることを禁じられているかのような錯覚がフロア全体を飲み込んでしまっていた。
そして、彼らの作り出すもの全てが猪狩の「歌」に向かって収束していく、その集中力が凄まじい。最後の『HERO』では、歌っても叫んでも、ただ発散するだけではない確かさまで、しっかりと感じさせてくれた。

1.Inst
2.黄色いカラス
3.コオロギ
4.人間1/2
5.クローバー
6.バク
7.アースコード
8.HERO

悲鳴に近い歓声をしょって、お次はmonobright。登場の瞬間から、とにかく目を引くのはフロントマンの桃野だ。演奏中は「気概」という言葉がぴったりで、MCでは水を飲むだけでもオオゴト、お客さんも便乗してコールをかけたりして楽しそう。
そんなバカをやった後に『夏メロマンティック』『music number』なんて本当にずるい。monobrightは間違いなくロックバンドなのに、こんな極上のポップスまで聴かせてくれる。ボーカルをしっかりと支える楽器陣の表現力が秀逸で、特にコーラスの彩りが美しい。
そしてラストは「怒涛のダンスミュージック」3曲でたたみ掛け。『頭の中のSOS』では桃野自身が「あー気持ちいい!」ともらすほどで、フロアは本当にぐっちゃぐちゃだった。気持ちいい!

1.あの透明感と少年
2.未完成ライオット
3.夏メロマンティック
4.music number
5.WARP
6.頭の中のSOS
7.R+C

SEをかき消すように演奏が始まる。「お待たせしましたUNISON SQUARE GARDENです。」緩急の表現が心地よい『水と雨について』から『Mr.アンディ』へ。斎藤の「踊っていこうぜリキッドルーム!」の言葉どおり、テンションが高くも、その高みでぐっとまとまった、安定感のあるステージが展開していく。
『ガリレオのショーケース』に至っては、田淵がベースを脱いでスピーカーに登り、鈴木がドラムを離れて煽りに来る。それでもこの安定感が揺るがないのは、三人が依存し合うことなく、三様のメロディを奏でているからだろうか。そして、そんなステージに向かって、安心して拳を上げる人がどんどん増えていく。圧巻。

アンコールは「今日の出演バンド全部をしょって」、『フルカラープログラム』。今日が終わる寂しさも、この瞬間の楽しさもひっくるめた、キラキラした素敵なステージだった。
1.水と雨について
2.Mr.アンディ
3.センチメンタルピリオド
4.5分後のスターダスト
5.箱庭ロック・ショー
6.ガリレオのショーケース
En.フルカラープログラム

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