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バンドの勢いが結実したツアー・ファイナル

 ステージサイドでは、全国17箇所でのツアーの写真が、スライドショーで映し出される。写真から伝わる熱気が、これから、この場所でも発せられることを想像しながら開場を待つ。

 フロアの明かりが消えると、大きな歓声と手拍子に乗ってメンバーが登場。まずは“曇天”“レインボウ・セブン”と、同じ曲順でアルバム『The World’s Edge』の世界へ。3人の音が、凛と、隙間なく鳴り続けて、雨に打たれているような心地よさを覚える。続く“サブタレニアン・ベイビー・ブルース”では、唯一、ハーモニカが登場。間奏での、氏原のハーモニカと赤塚のコーラスという組み合わせも、新鮮で小気味良い。

 DOESは、普通の人ができない、派手でムズカシイ技術を誇示する人の集まり、ではない。ただシンプルに、ギターとベースとドラムが鳴っていて歌がある、その相乗効果を最大まで高めることに成功した、まさに「バンド」のプロである。たとえば、ギターソロがあっても、照明を一身に浴びて、見せ場! ということはあまりなく、さらりと弾き切る。3人のうち誰か、ではなく、3人の音全てが鳴って作り出す、この空気感がとても幸福なのだ。

 派手さや技術に頼らず、シンプルに「バンド」でいることは諸刃の剣、そして、ライヴは水物であるが、今回のライヴが大成功を収めていることは、曲が進むにつれて確信に変わる。「バンド」としてのDOESの音は、もう手が届かないほどの高い位置でまとまっていた。3人の音は、圧倒するでも包み込むでもなく、ただそこに存在していて、それはDOESの音以外の何物でもない。全国を行脚してきたツアーも糧になっているだろう。そのファイナルに立ち会えることは、どれほど幸せで、貴重な体験だろうか。特に“色恋歌”では、ブレイク=無音さえも味方につけて、言葉少なな美しい歌詞も印象に残る名演奏であった。2007年の曲ではあるが、3年の歴史と、ツアーでの進化を経て、3人がとても楽しそうに演奏している様子に、この曲の旬を感じた。

 序盤の、しっとりと聴かせる選曲に対して、後半は軽やかに進む。最新シングルの“バクチ・ダンサー”で本編を閉じ、インディーズ時代の名曲“ステンレス”。そして、最後は“世界の果て”という、やはり『The World’s Edge』の世界観をそのまま反映した曲順で、アンコールを終える。ここでは、11月から「独歩行脚~清水の初恋編~」が行われることも告知された。1年に2度のワンマンツアーという、かなり精力的な活動からは、DOESの充実感が垣間見える。そこに、今回のファイナルを目の当たりに出来た幸せを再確認し、自然と、次のツアーへの期待も高まってしまう。

 「番外編」とも呼べる、2度目のアンコールでは、新曲“天国ジャム”を披露。珍しくブギ調の曲で、リズム隊がしっかりと寄り添い、歌とギターがその上を自由に泳ぐ印象だ。この曲が、これからどんな風にDOESに組み込まれて行くのかも、ツアーの楽しみにしたい。大団円は、デビューシングルの”明日は来るのか”。とても名残惜しいが、「またね」と言ってステージを後にするメンバーの姿は、間違いなく 、次のツアーへつながっている。

100625

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