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再始動!圧巻のGASTUNKツアーファイナル!!

  1988年に解散したロック・バンド、ガスタンク。2006年の再々結成ライヴから沈黙を守っていた彼らだが、今年1月に突如再始動を発表し、3月から全国ツアー『GASTUNK ARISE AGAIN TOUR_2010』をスタートさせた。そしてこの日、ついに迎えたツアー・ファイナルである。

 開演予定時刻である19時を10分ほど過ぎてBGMが鳴り止むと、フロアからは「うぉーーー」という怒号のような叫び声が聞こえた。やがてSEが鳴り始め、ステージが暗転。会場中の拳が挙がり、「オイ! オイ!」と激しいコールがかかる。期待と緊張感が十分に高まったところで、ゆっくりと余裕を持った足取りでギターのTATSU、ベースのBABY、ドラムのPAZZが登場した。

 3人が定位置につき、セッション的に音を重ねていく。歪んだギターと重たいリズム。BABYの煽りによって激しいコールアンドレスポンスが続き、フロアの熱気がいよいよ上がってきたところでヴォーカルのBAKIがステージに現れた。スキンヘッドに顔面は白塗り(!)、という外見のインパクトもさることながら、登場するやいなやのシャウトでその場を支配してしまう、ヴォーカルとしての存在感はさすがだ。

 そのままなだれ込むように1曲目の“黙示録”へと突入。そして畳み掛けるように“NIGHT SIGHT LIGHT”、“SAD”と往年の名曲だらけのセットリストで観客を魅了し、そのビートによってフロアは一気にモッシュとダイブの嵐に!
 途中で6月に発売された22年ぶり(!!)の新作シングル『DEADMAN’S FACE』も披露されたが、それが往年の曲と変わらず違和感なく馴染み、更にフロアを盛り上げていたのには驚いてしまう。

 というか、この日のライヴは最初から最後まで興奮と驚きの連続だった。
 
 バンドの華であるTATSUのギターの印象的なギターソロや、超絶テクニックの速弾き。それを支えるBABYのベースとPAZZのドラムという鉄壁のリズム。そしてヴォーカルBAKIの求心力のあるパフォーマンス。ハードコアパンクやハードロックを基幹として、ジャンルをクロスオーバーさせたサウンドがフロアを揺らす。本当に、どこを切り取ってもガスタンクらしいライヴであったと思う。正直に言ってなにもかもが期待以上すぎてびっくりしてしまった。解散から何年経っているのか、考えてもみて欲しい。演奏力もライヴとしてのクオリティーも、勢いも、まったく衰えを知らない。むしろメンバー個々のさまざまな活動を経ることによってバンドがますますパワーアップしているようにさえ感じられ、胸が熱くなってしまう。

 中盤には“MOON CHILD”“Revelation”“COLD BLOOD”等、バラード的な楽曲を挟みクールダウン。そして後半は“HUSK”“LEATHER SHIP”“SMASH THE WALL”とまた沸点を超えるような激しさで盛り上がり、本編終了となった。そして更にフロアからの彼らを求める声に応えて2回のアンコールを披露し、この日のライヴは幕を閉じた。

 なんとこの日、演奏した曲目はトータル26曲!一体感と開放感に満ち満ちた、ステージとフロアのエネルギーが激しくぶつかり合う、まさに圧巻のステージだったと思う。
2010年、完全復活を遂げたガスタンクの今後の動向に目が離せません!(山田佳緒里)

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