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ねごと

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儚くて刺激的、ねごとの世界

 
 本来であれば3月2日発売のファースト・シングル「カロン」のリリース・ツアーであった本公演。「対決…したかった」とあるように当初は対バンも予定されていた。東日本大震災の影響で日を改めたことで予定は変わってしまったのだが、今回は限定シングル6月22日「メルシールーe.p.」リリース直後であり、ファースト・フル・アルバムのリリースも控えている、というタイミング。もとよりリリース・ツアーの最終夜ワンマン、となれば内容は推して知るべし、歓声もライヴも熱さひとしお! だった。

 この夜のライヴは“ねごと”という言葉の持つ素敵な儚さと、それをきっかけにどこまでも空想が膨らむような柔らかい刺激に溢れていた。携帯電話のCMで流れていた女の子の曲、といえば思い出してもらえるだろう、ねごとの曲たちは無意識のうちに勝手に記憶に馴染んでしまうほどキャッチーでポップ。同時に、思い出して謳いたくなるような気持ちよいメロディばかり。CM曲である“カロン”はもちろん、リリースされたばかりの“メルシールー”も、すぐ歌い出したくなるほど気持ちよく印象的。その他のいろんな曲のいろんな部分も、ビビッドに頭に飛び込んできては、目のまえで繰り広げられる演奏のイメージとともに聴き手の頭のなかでねごとの世界観を作り上げていく。耳に飛び込む音、言葉のすべて、一音に至るまでねごとらしさに満ちていた。この“らしさ”がどういうものなのかはCDかライヴで直に味わって頂きたい。儚さと、それゆえに感じられる力強さの同居する曲と演奏に是非とも触れて欲しい。

 澤村の七夕のお願いは「靴下に穴があきませんように!」だそう。コミカルで遊び心の多いMCには若干二十歳の彼女たちの素顔が溢れていた。「皆さんで一緒に宇宙に行きましょう!」「自分たちの原点となる曲です」と“ループ”を紹介する顔は凛々しく、「皆さんで一緒に宇宙に行きましょう!」「私たちにとって大事な曲です」と“カロン”を演奏する笑顔は柔らかい。楽曲も、そして彼女たちの様々な魅力が詰まった2時間弱であった。
 最後の曲の前にはこの先の予定も続々発表。精力的な今後の活動が楽しみになるような一夜でした。皆さんも是非ともお立ち会い下さいませ。(渡邉祐子)

<セットリスト>
透き通る衝動
彗星シロップ
うずまき
季節
フレンズ
ワンダーワールド
七夕
メルシールー

ビーサイド
ランデブー

NO
ループ
カロン
夕日
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