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電気グルーヴ vs 神聖かまってちゃん

電気グルーヴ vs 神聖かまってちゃん

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電気の余裕満々のライヴ、真剣に戦いを挑んでいったかまってちゃん

 こんな恐ろしい、失礼、素晴らしい企画が出来るのはリキッドルームだけです。『電気グルーヴ VS 神聖かまってちゃん』って、本当に“VS”していました。普通こういう企画は、ほのぼのした感じがしたり、凄いケミストリーが生まれるか! と思わせてくれたりするんですが。
 このふたつのバンドをみながら、これは、90年代のサブカル大王と2000年代のサブカル大王の決闘なんじゃないか、と思ったんですけど、どうなんでしょう? 僕の妄想だと信じたいのですが。
 自分は神聖かまってちゃんはニルヴァーナ、電気グルーヴはニューウェイブからUKダンス・シーンという本物文化のリフレクションと思っていたので、日本の狭いサブカル・シーンにこの偉大なバンドふたつを閉じ込めるなと思ったんですが、でも、卓球さんが「電気はオールナイトで、かまってちゃんはニコ動」っと言うのを聞いて、そうだよな、この偉大な2バンドは日本の変なシーンで戦っているんだなと思うと、涙が出てきましたよ。
 電気の余裕満々のライヴを見て、同じ世代のオッサンとして嬉しかったです。そういう電気グルーヴに真剣に戦いを挑んでいったかまってちゃんも、僕はいいなと思いました。
 の子が曲終わりで、「今ままでで、一番いい演奏じゃなかった」っとポロッと本音を言ってしまったのとか、泣けてしまいました。かまってちゃんはいつだって真剣だと思いますが、「若さを見せてやる。若さを」と言っていた、あの敵意剥き出しの感じが、自分たちもびっくりするくらい素晴らしい演奏を生んだんだとと思います。
 のほほんとしたこんな日本のシーンで、本物の戦いを見れたのは、両バンドともずっと戦ってきたからでしょう。見逃したみなさん、本当に残念なことをしたなと思います。
 自分も最後の最後、打ち上げで、チューでの子をあたたかく受け止めた卓球さんを見逃したですけどね。
(文・写真:久保憲司)

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