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冨田ラボ

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豪華なメンバーで奏でられた奇跡の夜

2014年2月24日、冨田ラボ史上3回目のワンマンライブが開催された。今回のテーマは「INSTRUMENTS & VOICES」。バンド編成は冨田恵一(Key, G)、村石雅行(Dr)、鈴木正人(B / LITTLE CREATURES)、松本圭司(Key, G)、山本拓夫(Woodwinds, Reeds)、西村浩二(Tp, Flugelhorn)。それに加え、“ボイス”として児玉奈央、bird、さかいゆうが参加。豪華なメンバー勢揃いに、発表された段階から、このライブがすばらしいものになるだろうと期待させた。
フロアは、PAの後ろまで超満員。2011年以来となるライブを心待ちにしていたファンが多いことがわかる。19時30分。開始時間ちょうどに登場すると、最初に奏でられる音を心待ちにしているフロアから、ステージに熱いまなざしが集まる。そして奏でられた音は、高ぶる気持ちをさらに膨張させるような重低音。そのまま、オープニングから新曲を披露し、2曲目のダンサブルなナンバーも新曲。初めて聞く曲に戸惑うが、それよりも響く音の気持ちよさのほうが勝っていた。
その後のMCで「今日は新曲や昔の曲もやりますし、それらも新たなアレンジですので、みなさん楽しんでくださいね」と今日のライブを紹介。どんなアレンジを見せてくるのかと、さらに観客の期待を膨らませた。
3曲目は冨田ラボ3枚目のアルバム「Shipahead」に収録されている「エトワール」。ドラマチックなストリングスのイントロから始まり「バレリーナ」のサビの歌声が印象を残す。続いてムーディーな雰囲気のインストにつなげて、昨年リリースしたばかりの「Joyous」へ流れていく。birdの「それがすべてさ」という力強い歌声で曲が終わると、フロアから大きな歓声があがった。
ボイス陣の掛け合いが見事であった「都会の夜 わたしの街」の後、再び新曲。そして「堪え難くも甘い季節」から「眠りの森」へと続いていく。児玉奈央がメインとなって歌う「眠りの森」は、何ともセクシーで、ハナレグミが歌っているときとは違った切なさがプラスされていた。
birdの「道」、「私の夢の夢」と続き、完全にメロメロになっていると、冨田から「次が最後の曲です」と言われる。「早すぎないか?」と思って時計を見ると、21時近い。そんなに時間が経っていることに気づかないほど、彼らの演奏に夢中になっていた。
ラストは、アッパーチューンの「Get up! Do the right!」。バンド、ボイス陣、全員が匠の技で曲を盛り上げていく。フロアは、手拍子でリズムを加える。小さく揺れていただけの人も、大きく体を踊らせていた。
アンコールはバンド陣、それぞれのソロ演奏も織り交ぜたインストからスタート。“魅せる”音が、どっしりと体に響いてくる。2曲目にはボイス陣も加わり「いつもどこでも」を披露。ため息がでるほどに美しいメロディは、最後の音が終わるまで観客の心を魅了していた。ライブが終わってしまうことを惜しむように、フロアから大きな拍手が送られ、約2時間のライブは終幕となった。
ライブが終わった後、隣にいた人が「来てよかった!」と清々しい顔で話しているのを聞いた。フロアには、満足感と幸福感が充満している。4回目のワンマンライブがいつ開催されるのか。今から、その発表が楽しみでならない。

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