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REVIEW

Estara

『Estara』

Teebs

[label: BEAT RECORDS / BRAINFEEDER/2014]

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理想的な進化の姿

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text by 鶴谷聡平 (NEWPORT) Music Cafe and Bar NEWPORT 2008年4月にオープン。代々木公園近くのローカルなエリアで、グッド・ミュージックと自然派ワイン、ファラフェルのベジプレートが楽しめるカフェ&バーです。毎日食べても飽きの来ない野菜中心の料理と自家製のスイーツ。夜はグラスで常時10種類の自然派ワイン。音楽は主張し過ぎることなく自然と会話にとけ込むように。女性お一人様でも居心地の良い空間と、街の文化的な拠点としての場を提供していきます。   住所: 〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷1-6-8 モリ-ビル1F Tel: 03-5738-5564 http://nwpt.jp/

フライング・ロータスが主宰するBrainfeederからデビューしたティーブスは、個性派ぞろいのLAビートシーンのアーティストの中でもひときわユニークな存在だ。ストリートアートの世界で注目されるペインターであるということも勿論重要な背景となっているが、2010年のファースト・アルバム『Ardour』の時点から一貫して聴かれるフワフワとした透明感のあるメロディーとヒップホップの融合は、LAに限らずどこのシーンを見渡してもまさにティーブスの世界そのもの。ペインティング作品との関連性は定かではないが、彼の音もやはり聴く者の心中に淡い色彩のヴィジョンを描き出す。
アルバムとしては2枚目となる『Estara』は、ティーブスらしさを存分に残しながらもさらなる成熟を遂げている。ここ数年で行ったライヴや、赴いた土地と出会った人の数だけ、彼自身の目に映るヴィジョンも広がったかのようだ。前作ではやや霞がかっていたサウンドスケープも、ここではよりクリアかつシャープになっている。
ゲスト・アーティストを迎えた5曲は、このアルバムを一層色彩豊かなものにした。いかにも相性の良さそうなStones Throwのシンガー・ソングライター、ジョンティがヴォーカルで参加した「Holiday」はこれまでのティーブスの中で一番ポップだし、サンズ・オブ・ザ・モーニング名義でコラボレーションのパートナーとなったプレフューズ73をフィーチャーした「NY pt 2」は、本作の中で最もソリッドなビート・トラックだ。アルバムの最後を飾る「Wavxxes」は、ジャガ・ジャジストのメンバーであるマルチ・インストゥルメンタリストのラーシュ・ホーントヴェットによるギターやサックス、バス・クラリネットなどを全面的に配したジャジーなチルアウト・チューン。こういう曲を聴くと、ティーブスの今後の可能性もまだまだ未知数に思えて楽しみになってくる。
パーソナルなデイドリーム感を保ちながら、確実に次の段階に進んだティーブス。一人のアーティストの進化の姿としてはとても理想的だ。



4月にティーブスが日本初となる個展開催!
4/17-19の3日間のみ開催されるアート展に本人も登場!

【アート展情報】
teebs展 – ANTE VOS / BEFORE YOU –
2014.4.17 (thu) – 4.19 (satu) @ KATA GALLERY (LIQUIDROOM 2F)
●日時
4/17 (木):17:00 – 21:00
4/18 (金):13:00 – 22:30 *20:00からはアーティスト本人も登場するレセプションを予定
4/19 (土):13:00 – 20:00
入場無料

http://www.kata-gallery.net/events/teebs/

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