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イギリス「族」物語

『イギリス「族」物語』

ジョン・サベージ

[label: 毎日新聞社/1999]

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ファッションを通して知る、イギリスのユース・カルチャー・ヒストリー

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文:河村祐介

クボケン氏が本コーナーで紹介している、CRASSやハシエンダの評伝、『24アワー・パーティ・ピープル』、または『ザ・ストーン・ローゼス』などの書籍とともに、ロックにしろ、ダンスにしろ、UKの現代までの音楽の周辺に広がるカルチャーの成り立ちをおさえる上で、ぜひとも参考書としてオススメなのがこの本。本著は、“族”、ファッションをひとつの共通項として連帯したロンドンの若者たちのグループの変遷を、50年代から90年代初頭まで年代順に追っている。モッズ、ロッカーズ、グラムにパンク、果てはマンチェスターやレイヴまで、それぞれの詳細な時代背景とともに、なぜ、そのようなスタイルになったのかを描いている。著者は自身の思春期の回想とともに綴った、セックス・ピストルズ、そしてパンク・ロック・カルチャーの評伝としては決定版とも言える『イングランズ・ドリーミング』のジョン・サヴェージ。ファッションに関する話と言っても、アメリカのロックンロールとの出会いから、レゲエ、パンク・ロック、ニュー・ウェイヴにマッドチェスターやセカンド・サマー・オブ・ラヴの喧噪などなど、音楽と非常に強く結びついている切り口で紹介されている。またそれらを創出した、社会背景やそれらを担った階級なども細かく解説し、そのときの若者はなにをクールと捉え、そしてそこからなぜそれらのカルチャーや音楽が生まれたのか? こうしたことを当時のファッションとともに、歌詞なども交えて紹介している。ファッションに興味があるという人はもちろん、脈々と続くUKのポップ・ミュージックの愛好家にオススメの内容。それぞれ15ページ程度の章立てで、全体でも200ページちょっとという構成なので、「ちょっとこういう音楽系の本は分厚くて……」という人にもオススメですよ。

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