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「Born Sleepy」「Precious Ghost」「Seaweed」

『「Born Sleepy」「Precious Ghost」「Seaweed」』

Pepe California

[label: Pepe California/2014]

Pepe Californiaが、3枚連続となる7インチシングル・シリーズを発表!

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text by 渡辺克己

ライブを中心に相変わらずマイペースな活動を続けるPepe Californiaが、10月から3枚連続で7インチ・ヴァイナルを発表。では、一体どういう内容なのか。〈ぺぺ祭り〉を目前に控えた今、いい機会なのでプレイバックしてみましょう。このシリーズは、10月に発売された「Born Sleepy」を皮切りに、12月初頭に「Precious Ghost」、そしてリリースされたばかり「Seaweed」の3枚によるもので、並べてみるとコンセプト性の高いシリーズなのがよくわかる。ジャケットはすべてMitcho画伯が担当。それぞれの曲タイトルを象徴するような、ほぼ線画のキャラクター。また、収録楽曲面においても3枚ともA面はオリジナル、B面に旧知のアーティストによるリミックスを収録し統一されている。さらに、リリース順にレコード盤はホワイト、グレー、イエローのカラーヴァイナル。レコードに対する強いこだわりと、うっすらとした気合いが見えてくるのが素晴らしい。

第一弾として発表された「Born Sleepy」は、アルバム『White Flag』以降、4年振りとなる新曲。シューゲイザーを彷彿とさせる浮遊感満点のギターによるメロディ。そして脈打つようなシンセベースとリズムマシーンで、気分はまさにボーンスリーピー。そんな快眠導入曲のB面には、Natural Calamityこと森俊二によるリミックスを収録。原曲のシンセベースとドラムマシーンによるマシナリーなリズムを、オーガニックなリズムトラックに置き換え、楽曲に心地のいい隙間を与えている。

続く第二弾「Precious Ghost」は、50年代~60年代のモータウン~ウォール・オブ・サウンドを想起させるようなベースラインを、シンセベースに置き換え、そこにメンバー3人のコーラスがのった、シリーズ唯一のボーカルトラックだ。そんなPepeの新しいカラーを、イーブンキックのダンスビートに落とし込んだのはKaoru Inoue。派手なギターを活かしたハウスビートは、明け方の江ノ島OPPA-LAのご来光と共に聴きたい出来映えだ。通常45回転の7インチでは収録できない分数になってしまったため、この面だけ33回転。

そして、つい先頃リリースされたばかりの「Seaweed」。シンセとオルガンを漂わせ、ボトムのしっかりしたドラムサンプルとトリッピなーなエフェクトで飛ばしながらブレイク。一瞬の静寂と共に、シンセ(または、Toshiによるスティールパン?)のメインメロディ、そしてここからは生のドラムにリズムもチェンジ。どこか組曲を思わせるようなコンセプチュアルな楽曲。これを料理したのが、Pepeのライブではドラムやパーカッションを担当するKENKOU。旧知の仲ともいえる第4のメンバーによるリミックスは、キラキラしたシンセのメロディが、Pepe以上にPepe的な出来映えとして話題を呼んでいる。

さて、このシリーズが今後の活動にどう影響を与えるのだろうか。「それでアルバムはいつに出すの?」とか言いながら、今後の作品に期待したい。

本作のリリース記念「ペペ祭り 2014 ~7インチ3タイトルリリース記念!クリスマス/年忘れSP!!~」は12月21日(日曜日)、当店2階のギャラリーKATAとそれに隣接のTime Out Cafe & Dinerにて開催!

Live:Pepe California, Natural Calamity
DJ:Michiharu Shimoda(Slient Poets), Ryo Takematsu(Noahlewis’ Mahlon Taits), KENKOU
FOOD:cafeBanda×UZMK
霊界似顔絵:境みなと
open/start 18:00-23:00
door only 2,000yen(with flyer 1,500yen)

▷▷▷詳細はコチラから

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