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ミニマル・テクノ~エレクトロニック・ダブ、そしてベルリン・シーンの秘密を司る男、モーリッツ・フォン・オズワルド、再びLIQUIDROOMに降臨!

ミニマル・テクノ~エレクトロニック・ダブ、そしてベルリン・シーンの秘密を司る男、モーリッツ・フォン・オズワルド、再びLIQUIDROOMに降臨!

すさまじい音響の静かなる配置、その音の鳴りは優雅なる美しさをたたえた彫刻や建築と同等の存在感すらあるーーモーリッツ・フォン・オズワルドのサウンドはそうしたレベルにまで行き着いている。現在のミニマル・テクノ・シーンやエレクトロニック・ダブを語る上で欠かせない彼の音楽性は、ベルリンという街から生み出されるサウンドが放つ争いがたき魅力の、その多くを作り出した男でもある。それはベーシック・チャンネルや、Mシリー ズ、リズム&サウンド、そして現在はメイン・プロジェクトたるモーリッツ・フォン・オズワルド・トリオに至るまで未来の電子音楽を作り続けている証である。“トリオ”では、現テクノ・シーンの最高のプロデューサーとも称されるリカルド・ヴィラロボス、そして昨年のLIQUIDROOMでの共演も記憶に新しいアフロビートの伝説的ドラマー、トニー・アレンともに『Sounding Lines』をリリースしたばかりである。彼らを従え、自らのリーダー名義で作品が出せるエレクトロニック・ミュージックのプロデューサーは、おそらく世界を見回してもモーリッツただひとりだ。何度か伝説的なステージを見せているモーリッツがLIQUIDROOMにまた舞い戻ってくる。(河村祐介)


開催日:2015年9月18日(金曜日)
会場名:LIQUIDROOM
問い合わせ先:LIQUIDROOM 03-5464-0800 http://192.168.1.10/liquidroom_import
*詳細は追って発表!!!

MvO_photo

▼Moritz von Oswald(モーリッツ・フォン・オズワルド)
80年代末のテクノ・シーン黎明期から現在に至るまで、モーリッツ・フォン・オズワルドは最も重要なプロデューサー/アーティストの一人として、エレクトロニック・ミュージック・シーンの中枢で様々なスタイルの作品を発表し続けているリヴィング・レジェンドである。80年代には伝説のニュー・ウェーヴ・バンド、パレ・シャンブルグのパーカッショニストとしてトーマス・フェルマン(The Orb)等と活動。90年代から完全にエレクトロニック・ミュージックへと移行、3MB(トーマス・フェルマンとのユニット)では、デトロイト・テクノのオリジネーター、ホアン・アトキンス、エディー・フォールクス、ブレイク・バクスターなどと共同作品を発表している。その後、ミニマル・テクノの礎を築くプロジェクト、ベーシック・チャンネルをマーク・エルネスタスとのスタートさせる。同じフレーズが執拗に繰り返される奇怪なミニマル・サウンドは、当時のテクノ・シーンに大きな衝撃を与える。ベルリン/デトロイトの架け橋としてミニマル・テクノは、ロバート・フッド、ジェフ・ミルズ、URのような代表的アーティストによって更に進化していった。ベーシック・チャンネルが経営に携わったハード・ワックス(レコード店)と同様に、当時のベルリンを代表したクラブ、Tresorとそのレーベルの周辺を含む、まさにテクノ・シーンの中心として世界的に知られることになった。12枚の傑作を発表したBasic Channelは、複数のプロジェクト/レーベル(Chain Reaction、Main Street、Burial Mix、Rhythm & Sound)へと派生/移行した。モーリッツ・フォン・オズワルドの果敢な実験精神は、ニュー・ウェイヴ時代から現在まで脈々と息づいている。また、伝説的なDubplates & Masteringのマスタリングそしてカッティング・エンジニアとして、シーン全体にその絶大な影響を色濃く残している。2008年、カール・クレイグとの共作として1987年に録音されたカラヤン指揮のベルリン・フィルによる音源、ラベルの「ボレロ」と「スペイン狂想曲」やムソルグスキーの「展覧会の絵」などをエディット/リ・プロダクションを施したアルバムを発表する。2013年には、ホアン・アトキンスとの共作アルバム『Borderland』とノルウェーのジャズ・トランペッター、ニルス・ピーター・モルヴェルとの共作『1/1』を発表。2008年からスタートした自らの名を冠したモーリッツ・フォン・オズワルド・トリオは、ヴラディスラヴ・ディレイ(Luomo)の離脱を経て、現在は結成当初から活動を共にするマックス・ロダーバウアー (ex. Sun Electric) に加えてフェラ・クティのドラマー、アフロ・ビートの始祖であるトニー・アレンを迎えて活動を継続、今年最新アルバム『Sounding Lines』を発表したばかりである。